特定非営利活動法人 東京都就労支援事業者機構

就労支援の必要性

社会復帰と再犯防止の観点から

犯罪や非行により刑事施設や少年院に収容された人々も、必ず社会に戻ります。
多くは反省を踏まえて生活を立て直しますが、住居や仕事が確保されないまま社会に戻ると、再び犯罪や非行に至る例が少なくありません。

令和7年犯罪白書は、出所直後の生活基盤の不安定さが再犯リスクを高めると指摘しており、特に「就労の確保」が再犯防止の中心的な要素とされています。 

安全で安心して暮らせる社会の実現には、出所直後の生活基盤を整え、適切な就労支援によって再犯・再非行を防止することが欠かせません。

安全・安心な社会の実現と再犯防止

令和7年犯罪白書では、刑法犯により検挙された者のうち、再犯者が依然として高い割合を占めていることが示されています。再犯率は低下傾向にあるものの、検挙された者の約半数が再犯者であり、再犯防止は社会の安全を確保する上で重要な課題です。 

また、再入者の再犯期間を見ると、出所後の比較的短期間で再犯に至る者が多く、出所直後の生活基盤の確保が極めて重要であることが分かります。 

さらに、入所受刑者の就労状況別構成比では、就労経験が乏しい者が一定割合を占めており、安定した就労の確保が再犯防止に直結することが示されています。

再犯者の割合は高く、出所直後の再犯が多くみられます。就労経験の乏しさも再犯要因となり、出所後の就労支援が重要です。
再犯者の割合は高く、出所直後の再犯が多くみられます。就労経験の乏しさも再犯要因となり、出所後の就労支援が重要です。

なぜ就労支援が必要なのか

就労経験の不足と再犯リスク
入所受刑者の就労状況別構成比を見ると、再入者の多くが無職であり、安定した就労経験が乏しいまま社会に戻っている実態が示されています。令和7年犯罪白書でも、就労の確保が再犯防止の中心的な要素であるとされています。 

出所直後の生活基盤の脆弱さ
出所者は必ず地域社会に戻りますが、住居や仕事が確保されないままでは生活が不安定になり、再び犯罪や非行に至る危険性が高まります。特に出所直後は生活基盤が脆弱で、再犯リスクが高い時期です。 

就労がもたらす生活の安定と社会的つながり
就労により収入が得られるだけでなく、生活リズムが整い、社会とのつながりが生まれ、自尊心や自己効力感が回復します。職業訓練や技能習得の機会が得られれば、将来の雇用の可能性も広がります。 

地域社会への貢献と安全の向上
元受刑者が地域社会の一員として働き続けることは、地域の安全性や活力の向上にもつながります。

再犯防止のための就労支援の重要性
このように、出所者が再犯に至らず社会の一員として生活していくためには、仕事に就き、職場に定着することが不可欠であり、出所直後からの切れ目ない就労支援が重要です。

この図表は、入所受刑者の就労状況を初入者・再入者別、男女別に示したものです。再入者は男女とも無職の割合が非常に高く、特に女性では8割以上が無職であり、就労経験の乏しさが再犯の大きな要因となっています。

立ち直りを支える協力雇用主を募集しています

協力雇用主とは
協力雇用主は、犯罪や非行の前歴により就労が困難な刑務所出所者等について、その事情を理解したうえで雇用し、社会復帰と自立を支援してくださる事業主の皆さまです。働く機会の提供を通じて、出所者等が安定した生活基盤を築き、再犯防止につながる重要な役割を担っています。

協力雇用主の現状
令和6101日現在、全国で 25,164社 が協力雇用主として登録しており、前年より195社増加しています。業種別では、建設業が 57.9% と過半数を占め、次いでサービス業(15.8%)、製造業(8.0%)となっています(法務省保護局資料)。

東京都では、令和841日現在で 1,175社 が登録しており、建設業が約60%、その他サービス業(14%)、運送業(6%)の順となっています(東京保護観察所資料)。

一方、実際に刑務所出所者等を雇用している協力雇用主は、全国で 801社 にとどまっており、より多くの業種でのご協力が求められています。

協力雇用主登録のお願い
出所者等が地域で生活を立て直し、責任ある社会生活を送るためには、就労の機会が不可欠です。協力雇用主としてのご登録と、就労支援へのご協力をお願いしています。

協力雇用主としての登録をご希望の事業主の皆さまは、東京保護観察所までお問い合わせください。

東京保護観察所(協力雇用主登録に関する窓口)
電話:03-3597-0137 

 

令和8年4月1日現在の東京都における協力雇用主の業種別割合を示したものです。建設業が60%と最も多く、その他サービス業(14%)、運送業(6%)など、幅広い業種の企業が協力しています。

支援制度

協力雇用主への支援制度
協力雇用主として出所者等の就労支援に取り組んでいただく事業主の皆さまには、国や関係機関による各種支援制度が用意されています。これらの制度を活用することで、採用時の不安を軽減し、職場への定着や技能習得をより円滑に進めることができます。以下に主な支援内容をご紹介します。

就労継続奨励金
出所者等が一定期間以上、安定して勤務を継続した場合に支給される奨励金です。 職場への定着を後押しする仕組みであり、企業側の負担軽減にもつながります。

身元保証制度
就労の際に必要となる身元保証を、保護観察所や関係機関が提供する制度です。 身元保証人の確保が難しい場合でも、企業が安心して採用できるよう支援しています。

トライアル雇用制度
一定期間、試行的に雇用し、適性や勤務状況を確認したうえで本採用につなげることができる制度です。 採用のミスマッチを防ぎ、企業・求職者双方にとって負担の少ない形で雇用を進められます。

職場体験講習
実際の職場での作業体験を通じて、基本的な職業技能や勤務態度を身につける機会を提供する制度です。 企業側は受講者の適性を見極めることができ、採用後の定着にも効果があります。

事業所見学会
求職者が事業所を訪問し、職場環境や仕事内容を理解するための見学機会を提供する制度です。 事前に職場の雰囲気を知ることで、就労への不安を軽減し、ミスマッチの防止につながります。

公共調達における雇用実績の評価
公共調達において、協力雇用主としての雇用実績が評価対象となる制度です。 社会的責任を果たす企業としての評価が高まり、企業価値の向上にもつながります。

東京保護観察所 (支援制度に関する窓口)
電話:03-3597-0137

 

協力してくださる企業の皆さまが、 安心して受け入れていただけるように、 国には不安を軽くするための支援制度があります。

お問合わせ

特定非営利活動法人 東京都就労支援事業者機構
〒169-0074 東京都新宿区北新宿1-1-16 JSビル
電話 03-5989-1725(平日 9:00〜17:00)
メールの場合は「お問い合わせフォーム」をご利用ください

東京都就労支援事業者機構は、東京都内の経済団体や事業者の協力を得て、犯罪や非行をした人たちの就労を支援し、犯罪のない安全で安心な社会づくりに貢献する組織です。

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